アニマティックの作成方法

絵コンテを作成したら、次のステップはそれをアニマティックにすることです。 アニマティックとは基本的に、絵コンテの各パネルを実演するビデオです。 各パネルは意図したアクションのタイミングに合わせて調整する必要があり、各カットは意図したストーリーのペースに合わせて調整する必要があります。 カメラ動作をアニメートして、カメラ動作とフレーミングに対してアクションがどのように見えるかをシミュレートすることができます。 絵コンテのレイヤーをアニメートして、アクションとタイミングを識別しやすくすることもできます。

暫定的にサウンドエフェクト、サウンドクリップ、音楽トラックを追加して、アクションのペースを合わせたり最終製品向けのサウンドミックスのドラフトを作成したりできます。 オープニングシーンやエンディングシーン、オーバーレイ、キャプション、ロゴ、実写映像などのビデオおよび静止画も、参照用に使用するために、あるいはパネルにスケッチしなくて済むように、アニマティックに追加できます。

Storyboard Proでは、Timeline(タイムライン)ビューを使用して絵コンテからアニマティックを作成できます。 Timeline(タイムライン)ビューはビデオ編集ソフトウェアのタイムラインと非常によく似ています。 主な機能には、各パネルのタイミングの視覚的な調整、サウンドおよびビデオクリップのインポート/挿入/切り取り、カメラ動作のアニメート、レイヤーのアニメート、カット間のトランジションの追加があります。 そのため、アニマティック作成に向けた各ステップでこのビューを使用することになります。

絵コンテの作成後にTimeline(タイムライン)ビューを最初に開くと、絵コンテのすべてのパネルがすでにトラック内にあり、各パネルが最後の1秒までタイミングが調整済みであることが分かります。 そのため、絵コンテはすでにベアボーンのアニマティックであり、各パネルの長さの調整を開始して、意図したアクションのタイミングと意図したカットのペースに一致させることができます。

最後に、アニマティックをビデオファイルやToon Boom Harmonyカットにエクスポートできます(プロジェクトのエクスポート方法を参照)。

パネルの尺を設定する

パネルの尺を設定する方法は複数用意されています。 Panel(パネル)ビューでは現在のパネルの正確な尺を入力できます。 Timeline(タイムライン)ビューではパネルを視覚的に拡張または短縮できます。 Add Frame to Panel(パネルにコマを追加)とRemove Frame from Panel(パネルからコマを削除)キーボードショートカットを使用してパネルの尺を微調整することもできます。

レイヤーをアニメートする

デフォルトではStoryboard Proのレイヤーは静的ですがアニメートが可能です。

レイヤーをアニメートするには、タイムラインの2つの異なるコマで異なる位置、角度またはサイズに設定し、その後その2つのコマ間にある各コマについてレイヤーの位置、角度、サイズをStoryboard Proで計算します。 アニメーションの最初と最後のコマはキーフレームと呼ばれます。

レイヤーをアニメートするにはそのレイヤーでアニメーションを有効化します。これにより、現在のコマの現在の位置でキーフレームが作成されます。 そこから別のコマに移動して位置を変更します。現在のコマに別のキーフレームが自動的に作成されます。 この時点で最初の位置から動かしたばかりの位置までレイヤーはすでにアニメートされています。

カメラをアニメートする

カットでカメラ動作を作成するには、まず2つ以上のカメラキーフレームを作成し、次に各キーフレームでカメラ位置を設定する必要があります。 Storyboard Proにより、2つのキーフレーム間の各コマでカメラ位置が補間されます。

トランジションを追加する

トランジションは2つのカット間に追加できるアニメートされたエフェクトで、ディゾルブやエッジワイプのように1つのカットから次のカットに徐々に移動します。 トランジションを追加すると、カット間のペースを微調整したりストーリー設定の変更を明示したりするのに有効です。

サウンドを追加する

サウンドクリップをインポートする

プロジェクトのタイムラインでオーディオトラックにサウンドファイルをインポートできます。 アニマティックのアクションにタイミングが合うようにサウンドクリップを挿入・編集できます。 デフォルトではプロジェクトのオーディオトラックは1つですが、必要に応じてオーディオトラックをさらに追加できます。

オーディオトラックを追加する

複数のサウンドクリップを同時に再生する必要がある場合、プロジェクトにさらにオーディオトラックを追加して、タイムラインの同じエリアに複数のサウンドクリップを挿入できるようにする必要があります。

画像とビデオを追加する

デフォルトでは、Storyboard Proプロジェクトを作成した際にアニマティックのビジュアルを含む唯一のトラックは絵コンテトラックです。 ただし、プロジェクトにビデオトラックを追加することもできます。このビデオトラックには静止画やビデオファイルを含めることができ、アニマティックの上または下に表示されます。 参照画像やビデオを使用する必要がある場合や、複数のパネルやカットにまたがるロゴや背景などのエレメントがある場合、あるいはオープニングシーン、クレジットシーン、実写映像などのビデオをアニマティックに挿入する場合に便利です。

注:パネルのレイヤーとは逆に、ビデオトラックのクリップは複数のパネルを越えて拡張することができ、カメラ動作の影響を受けません。

画像またはビデオクリップをインポートする

デフォルトではプロジェクトにビデオトラックがないため、まず新規ビデオトラックに画像またはビデオをインポートします。

ビデオトラックを追加する

オーディオトラックと同じように、プロジェクトに複数のビデオトラックを追加してクリップを重ねることができます。