Stamp(スタンプ)ツールプロパティ

Stamp(スタンプ)ツールでは、スタンプを作成して使用することができます。スタンプには、アートワークに個別にまたは順次にスタンプすることができる1つまたは複数の描画を含めることができます。

このツールに関連する作業については、 Stamp(スタンプ)ツールについてを参照してください。

スタンプのプロパティ

以下のオプションを使用すると、数ある中でもとりわけ、スタンプのプレビュー、スタンプのサイズの変更、水平方向および垂直方向のフリッピングなどができます。

プロパティ 説明
プレビュー領域

Preview(プレビュー)領域では、Stamp(スタンプ)ツールでストロークを描画したときに表示されるもののプレビューを確認できます。

スタンププロパティダイアログ

プレビュー領域の右にある矢印ボタンを押すと、Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログが開きます。

Tool Properties(ツールプロパティ)ビューでは少数のスタンププロパティおよびスタンププリセットのリストにしかアクセスすることができませんが、Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログでは、スタンプが適用される手法に対し利用可能な全てのオプションにアクセスすることができます。Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログに関する詳細は、以下の Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログセクションを参照してください。

左右にフリップ / 上下にフリップ

Stamp(スタンプ)サムネールの左上にある両端矢印を使用すると、スタンプを左右または上下にフリップできます。

最大拡大縮小

スタンプを描画にスタンプする前にスタンプに適用される最大スケール係数。

この設定は百分率で、スタンプの作成に使用された元の描画のサイズに対して相対的です。つまり、100%の場合、描画は元のサイズでアートワークにスタンプされることを意味します。

このツールを感圧ペンタブで使用する場合は、ペンにかける圧力量に合わせてスタンプの拡大縮小を調整できます。そのためには、Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログでスタンプのMinimum Scale(最小拡大縮小)プロパティを小さくする必要があります。Minimum Scale(最小拡大縮小)設定がデフォルト値の100%のままになっている場合、スタンプのサイズは変わりません。
スタンプ

複数描画スタンプを使用している場合、これは、次回Stamp(スタンプ)ツールを使用したときにスタンプされる一連の描画の番号です。たとえば、スタンプに3つの描画があって、これが2に設定されている場合、スタンプされる次の描画はシリーズの2番目の描画となります。

スタンプのCycle(サイクル)設定がHold(保持)に設定されている場合は、このスライダを使用してStamp(スタンプ)ツールでどの描画をスタンプするかを選択する必要があります。

スタンプのReset Cycle for Each Stroke(各ストロークにサイクルをリセット)オプションが有効な場合は、このスライダーを使用して、各ストロークの開始点となる描画を選択できます。

それ以外の場合は、Stamp(スタンプ)ツールを使用してストロークを描画するとき、Stamp(スタンプ)スライダーがシーン内の次の描画に自動的に更新されます。

ヒント左矢印右矢印キーを使って、スタンプ内の描画を順次切り替えることもできます。
Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログでは、Cycle(サイクル)およびReset Cycle for Each Stroke(各ストロークのサイクルをリセット)オプションが利用可能です。

Stamp(スタンプ)プリセット

これらのオプションでは、スタンププリセットを選択、作成、および管理できます。

Brush(ブラシ)ツールおよびPencil(鉛筆)ツールとは反対に、Stamp(スタンプ)ツールを使用するには、Stamp(スタンプ)プリセットを作成する必要があります。それは、このプリセットには、アートワークにスタンプするための描画が含まれるためです。Stamp(スタンプ)プリセットは、1つまたは複数のレイヤーを選択してからStamp Presets(スタンププリセット)リストにプリセットを追加することによって作成されます。複数のレイヤーが選択されている場合、Stamp(スタンプ)には一連の描画が含まれており、Stamp(スタンプ)ツールを使ってストロークを描くと、それが順次アートワークにスタンプされます。

アイコン プロパティ 説明
  プリセットリスト

Stamp(スタンプ)プリセットのリストです。プリセットの1つをクリックしてそれを選択し、描画で使用します。

新規ブラシプリセット

選択したアートワークに基づいて新しいStamp(スタンプ)プリセットを作成します。アートワークは、Select(選択) ツールを使用して選択するか、レイヤーを選択します。

複数のレイヤーが選択されると、これはマルチ描画Stamp(スタンプ)を作成します。マルチ描画スタンプを使用してStamp(スタンプ)ツールでストロークを描画すると、スタンプ内の各描画はアートワークに順々に適用されます。

ブラシを削除

現在選択されているプリセットを削除します。

ブラシプリセットメニュー

以下のすべてのオプションと併せて前のすべてのオプションを含むメニューを開きます。

  • 新規ブラシプリセット: 選択されたアートワークを基に新しいスタンプを作成します。
  • プリセット名を変更: 現在選択されているプリセットの名称を変更できます。
  • ブラシをインポート: Storyboard Pro からエクスポートしたブラシプリセットをインポートできます。
  • ブラシをエクスポート: ブラシプリセットを.xmlファイルにエクスポートできます。
  • サムネール(小): 小さなサムネールのグリッドに、プリセットをヒントのプレビューとともに表示します。
  • サムネール(大): 大きなサムネールのグリッドに、プリセットを名称とヒントのプレビューとともに表示します。
  • ストロークビュー: 名称と各プリセットで行われたストロークのプレビューとともに、プリセットをリストに表示します。

描画オプション

これらのオプションは、描画ストロークがアートワークに追加される手法に影響します。

アイコン プロパティ 説明
Draw Behind
(背後に描画)

有効の場合、ブラシ​ストロークは存在するアートワークの背後に表示されます。

マウスカーソルまたはタブレットペンを解放するまで、描画のブラシストロークは一時的にアートワークの上に表示されます。ストロークのライブプレビューを欲しい場合は、トップメニューから View(表示) > Realistic Preview(リアリスティックプレビュー)を選択して、Realistic Preview(リアリスティックプレビュー)を有効にします。
スナップ

このツールおよびスナッピングに対応する他のアニメーションや描画ツールに対するスナッピングを有効または無効にし、どのタイプのスナッピングを有効にするかを選択することができます。

このボタンをダブルクリックまたはクリックし続けると、ポップアップメニューが開き、様々なスナッピングモードに切り替えることができます。このボタンでオフに切り替え、全てのスナッピングモードを無効にすることもできます。また、再度クリックすることで、以前有効だったスナッピングモードを再度有効にすることもできます。

このツールは以下のスナッピングモードに対応しています:

  • Snap to Alignment Guides(アライメントガイドにスナップする): 描画の中に、描画ツールが近くのアライメントガイドにスナップしますおよび—アライメントガイドについてを参照してください。

Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログ

Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログでは、圧力感度、間隔、角度、ランダム性に関する設定、および複数描画スタンプ、スタンプ内の各描画を循環させる手法に対する設定など、スタンプに関してより詳細に設定することができます。Stamp Properties(スタンププロパティ)ダイアログを開くには、ストローク表示領域の右側にある矢印ボタンをクリックします。

プロパティ 説明
最大拡大縮小

スタンプを描画にスタンプする前にスタンプに適用される最大スケール係数。

この設定は百分率で、スタンプの作成に使用された元の描画のサイズに対して相対的です。つまり、100%の場合、描画は元のサイズでアートワークにスタンプされることを意味します。

最小拡大縮小

スタンプを描画にスタンプする前にスタンプに適用される最小拡大縮小係数。感圧ペンタブでStamp(スタンプ)ツールを使用するとき、アートワークに適用されるスタンプのサイズは、そのMinimum Scale(最小拡大縮小)とMaximum Scale(最大拡大縮小)プロパティの間で、ペンに加える圧力の大きさに相対して異なってきます。

この設定はMaximum Scale(最大拡大縮小)プロパティに相対します。つまり、Maximum Scale(最大拡大縮小)が50%に設定され、Minimum Scale(最小拡大縮小)が50%に設定されている場合、スタンプに適用される実際の拡大縮小係数は25%から50%の間で変化します。

この設定は、Random Size(ランダムサイズ)設定とも一緒に使用されます。

左右にフリップ / 上下にフリップ

Stamp(スタンプ)サムネールの左上にある両端矢印を使用すると、スタンプを左右または上下にフリップできます。

丸みと角度

Roundness(丸み)パラメータとAngle(角度)パラメータを使用すると、スタンプの形状と向きを変更できます。

  • 丸み: スタンプに適用する垂直方向の拡大/縮小率です。この設定を下げるとスタンプが縦に押し潰され、丸いスタンプまたは正方形のスタンプを平らなスタンプに変えることができます。
  • 角度: 反時計回りにブラシ先端を回転する角度です。

押し潰しは角度には関連していません。スタンプが回転されても、押し潰しはスタンプの元の向きに対して依然行われます。

間隔

アートワークに適用される各スタンプ間の間隔の量を定義します。値が大きいほど、各スタンプ間の間隔は大きくなります。

ランダムサイズ

スタンプのサイズに適用されるランダム性の割合。これにより、スタンプがアートワークに適用されるたびに、スタンプのサイズがMaximum Scale(最大拡大縮小)とMinimum Scale(最小拡大縮小)の間でランダムに変化します。

Random Size(ランダムサイズ)プロパティの値が大きいほど、各スタンプのサイズはMinimum Scale(最小拡大縮小)に近くなります。例えば、Random Size(ランダムサイズ)設定を50%にし、Minimum Scale(最小拡大縮小)を50%に設定すると、スタンプのサイズはMaximum Scale(最大拡大縮小)の75%から100%の間でランダムに変化します。

ランダム角度

スタンプの角度に適用するランダム性の最大値。これにより、スタンプがアートワークに適用されるたびに、スタンプの角度がこの設定の角度の範囲内でどちらの方向にもランダムに変化します。たとえば、スタンプのAngle(角度)を0°に、Random Angle(ランダム角度)を180°にセットすると、スタンプの各インスタンスは-90°から90°の間のランダムな角度で変化します。

ランダムスペーシング

スタンプのスペーシングに適用する最大のランダム性。この設定を大きくすると、ストロークを描画するにつれてスタンプの各インスタンス間の距離がランダムに変化します。100%にすると、各ストローク間の距離がそのSpacing(スペーシング)プロパティの0%から200%の間で変化します。

サイクル

複数描画スタンプでは、これはストロークを描くときにスタンプ内の一連の描画を循環させるロジックを決定します。

  • Forward(順方向): シーンの最初の描画から適用し始め、次にその次の描画を適用し、シーンの最後の描画に到達するまでそれが続き、そして最初の描画に戻ります。
  • Reverse(逆方向): シーンの最後の描画から適用し始め、次にその前の描画を適用し、シーンの最初の描画に到達するまでそれを続け、そして最後の描画に戻ります。
  • Forward->Reverse(順方向->逆方向):最後の描画に到達するまでシーンを順方向に循環することから開始し、それから最初の描画まで逆方向に循環します。
  • Reverse->Forward(逆方向->順方向):  最初の描画に到達するまでシーンを逆方向に循環することから開始し、それから最後の描画に戻ります。
  • Random(ランダム): スタンプが適用されるたびに、シーンにランダムな描画を適用します。
  • Hold(止め)/止メ: シーンの1つの描画を繰り返し何度も適用します。
ヒントこのオプションがHold(保持)に設定されているときは、Tool Properties(ツールプロパティ)ビューのStamp(スタンプ)設定を変更することにより、どの描画をスタンプするかを選択できます。
各ストロークのサイクルをリセット

複数描画スタンプ用。これにより、スタンプを使用して描画した各ストロークも常に、サイクルの最初の描画から開始されます。これは、Tool Properties(ツールプロパティ)ビューのStamp(スタンプ)オプションによって決まります。

無効となっていると、Stamp(スタンプ)ツールは、Stamp(スタンプ)設定でその描画の番号を保存することにより、ストロークの描画を終了したときに、次にスタンプする予定の描画を追跡します。このオプションを有効化すると、Stamp(スタンプ)設定の更新が中止されます。したがって、ストロークは常にその設定で選択された描画から開始します。同様に、Stamp(スタンプ)設定を調整して、どの描画でストロークを開始するかを手動で決めることができます。