使用可能な色空間のカスタマイズ

デフォルトで、 Harmonyは一般的に使用されるいくつかの色空間をサポートしています。 設定なしにすぐに使えるようHarmonyでサポートされていない色空間を制作が使用している場合、Harmonyでサポートされている色空間を制作ニーズに合わせてカスタマイズすることが可能です。

Harmonyでサポートされている色空間は、次の場所にあるファイルに格納されます。

• Windows: C:\Program Files (x86)\Toon Boom Animation\Toon Boom Harmony 24 Premium\etc\colourmanagement
• macOS: /Applications/Toon Boom Harmony 24 Premium/Harmony Premium.app/Contents/tba/etc/colourmanagement
• GNU/Linux: /usr/local/ToonBoomAnimation/harmonyPremium_24/etc/colourmanagement

このディレクトリには、次の内容が表示されます。

名前	タイプ	目的
config.ocio	OpenColorIO 構成ファイル	Harmonyによって使用される色プロファイル定義を含む構成ファイル 。
luts	ディレクトリ	config.ocio の色プロファイルで使用される依存ファイルを含むディレクトリ。
icc	ディレクトリ	config.ocio で定義された色色空間に一致する ICC プロファイルを含むディレクトリ。

色空間管理をサポートする他の多くのソフトウェアと同様に、 Harmonyは、OpenColorIO 色管理技術を使用して、サポートされている色空間を定義します。 制作で使用されている他のソフトウェアでも OpenColorIO を使用している場合は、制作全体を通じて同じ色空間定義を使用するように、他のソフトウェアで使用する OpenColorIO 構成を、Harmonyで簡単に使用できることを意味します。

使用しているオペレーティングシステムの OCIO 環境変数を、独自のカスタム config.ocio ファイルの完全パスに設定することで、 Harmonyで使用される色空間定義をカスタマイズできます。 これにより、必要に応じて複数のソフトウェアに同じ .ocio ファイルを使用することができます。

OpenColorIO 構成ファイルと共に、ICC 色プロファイルを含むディレクトリがあることに気付くかもしれません。 ICC色プロファイルは、サポートされている場合にエクスポートされた画像やムービーにタグ付けするためにのみ使用され、Harmonyでの色管理の他の部分では必要ありません。

したがって、Harmonyで使用する色空間定義をカスタマイズするよう決定した場合 、必要に応じて色空間定義に ICC 色プロファイルを含めることができます。 そうでない場合、 Harmonyはそれでも、適切な色値を使用して適切な色空間に画像やムービーをレンダリングしますが、エクスポートした画像やムービーに色空間情報をタグ付けすることはできません。

Harmonyが ICC色プロファイルを使用してエクスポートされた画像やムービーにタグ付けするには、次の条件を満たす必要があります。

• ICC 色プロファイルは、config.ocioと同じディレクトリの icc サブディレクトリに配置する必要があります。
• ICC 色プロファイルのファイル名は、config.ocio で定義されている色空間の名前と一致する必要があります。

たとえば、config.ocioファイルに sRGBf という名前の色空間定義が含まれている場合、Harmonyがエクスポートされたムービーと画像をこの色空間でタグ付けできるためには、config.ocio ファイルを含むディレクトリは、icc と名付けたディレクトリも含んでいる必要があり、このディレクトリには sRGBf.icc という名の sRGBf に対応するカラープロファイルが含まれています。