ペイント方法

Toon Boom Harmonyには、描画にカラーを追加するとても力強いペインチング機能があります。 他の一部のソフトウェアでは、一度に1つのカラースウォッチでしか作業できませんが、Harmonyでのペインティングは複数のカラースウォッチを含むパレットを使用して行われ、それは保存して必要に応じて再使用することができます。

Colour(カラー)ビューで、カラースウォッチから描画の塗りに使いたい色を選択します。 色見本は好きなだけ追加できます。 名前変更や、既存のカラースウォッチの変更もできます。

既存スウォッチのカラーを修正すると、それはカットの全体を通じてこのスウォッチで塗られたすべての領域を自動的に更新します。 カラースウォッチには固有のID番号があり、これがペイント済みのゾーンと関連づけられています。 このため、塗り直すことなくキャラクターの外見をいつでも変更することができるのです。

このシステムの別の利点は、さまざまな照明状況に合わせて完全なパレットを作成できることです。 例えば、キャラクターに対する通常パレットに加えて、雨の中のそのキャラクターには乾燥した昼間の色よりも鈍くてあまり鮮やかでない色を使用したり、夜のカットで使うには別のものを作ることができます。 この方法でキャラクターにリンクされたパレットを使用することで、各エレメントをそれぞれ塗り直ししなくても、カットの気分や雰囲気に合わせて着色を即座に変更できます。

カラーパレット

アニメーションでは、特定の色を使用して各キャラクターの各部分をペイントします。 完全な一貫性を保つために、制作の各キャラクター、プロップ、エフェクト用にベースカラーパレットを作成する必要があります。 これはマスターパレットと呼ばれます。

マスターパレットには、色塗りする各エリアに対するカラースウォッチが含まれます。 各スウォッチは、赤、緑、青、および不透明度(後者はアルファと呼ばれる)の正確なレベルでカラーを保存します。

マスターパレットを使うことには次のようなさまざまなメリットがあります。

  • 各キャラクターが一貫して専用の色を保持できます。
  • マスターパレットに含まれない色を間違って使うことがありません。
  • 制作全体の標準化と色の一貫性
  • 複数のアーティストが同じカラーパレットを使用して、同じ結果を生み出すことができます。

Harmonyはパレットを使ってエレメントのペイントに必要なすべての色を保持します。これによってペイントのプロセスを完全にコントロールし、一貫性を保つことができます。

各キャラクター、プロップ、エフェクト用に色のセットを割り当ててパレットを作成します。 新しいパレットを作成して、キャラクターの肌、髪、舌、シャツ、パンツなどの各ゾーン用に新しい色を追加しますが、これはカラースウォッチと呼ばれます。

塗り

Paint(ペイント)ツールを使用して、描画の閉じた領域をペイントできます。

隙間の閉鎖

ペイントするときには、アウトラインに小さい隙間があって描画の一部のエリアが完全に閉じられていないことがありますが、それはPaint(ペイント)ツールが閉じた図形だけを塗りつぶすのを防ぎます。 ゾーンを閉じるには、Brush(ブラシ)またはPencil (鉛筆)ツールを用いて隙間の上に線を描くことができます。 しかし、Paint(ペイント)ツールを通常の線のように扱って、目に見えない透明な線を追加することでギャップを閉じることもできます。 Harmonyで、色を付ける領域を定義するために使用される透明な線はストロークと呼ばれます。

Close Gap(隙間閉鎖)ツールを使えば、隙間を埋めるために即座にストロークを描くことで、描画のアウトラインにある小さな隙間を閉じることができます。 Stroke(ストローク)ツールとは逆に、Close Gap(隙間閉鎖)ツールを使う際は正確に描く必要はありません。 単に隙間の近くに粗いストロークを描くだけで、隙間の一端から他端に直接接続する直線ストロークが自動的に作成されます。