チャプター7: セルアニメーションを作成する方法
ペーパーレス作画を完成させる第一歩は、アニメーションの骨格となるラフの構築です。通常はメインアクションからスタートすることになります。例えば、ウォークサイクルをアニメーション化するには、胴体の動きと両脚からスタートします。頭、腕、衣服は補助アニメーションとして後で追加します。
満足のいくアニメーションを完成させるには、メインアクションを完成させてから細部を追加するようにしましょう。細部からアニメーション化をスタートすると、訂正があった際に多くの時間を無駄にすることになります。また多くの場合、アニメーションがぎこちないものになってしまうでしょう。
- Tools(ツール)ツールバーでBrush(ブラシ)ツールを選択するかAlt + Bを押します。
- Colour(カラー)ビューでブラシの色を選択します。ラフアニメーションには薄い色を選択するのがよいでしょう。その後に続く作業、クリーンアッププロセスの際に便利です。
- Timeline(タイムライン)またはXsheet(Xシート)ビューで、最初の描画を表示するセルを選択します。
- Camera (カメラ)またはDrawing(描画)ビューで、最初のキー描画を描きます。
- Tools(ツール)ツールバーでOnion Skin(オニオンスキン)ボタンをクリックします。Onion Skin(オニオンスキン)機能を使用すると、前後の描画を表示できるため、参照しながら新しいポーズを描くことができます。
- Timeline(タイムライン)ビューで、青いオニオンスキンマーカーをクリックしてドラッグし、前後に見える描画の数を増やします。
- Camera View(カメラビュー)またはDrawing View(描画ビュー)ツールバーでOnion Skin Reduce One Next/Previous Drawing(オニオンスキンで次/前の描画を1枚削減)、またはOnion Skin Add One Next/Previous Drawing(オニオンスキンで次/前の描画を1枚追加)のどちらかを押して、前や次に見える描画の数を増減させます。赤いアイコン は前の描画、緑のアイコン は次の描画を示します。
- Camera(カメラ)またはDrawing(描画)ビューで、2つめのキー描画を描きます。
- Timeline(タイムライン)またはXsheet(Xシート)ビューで、2つのキー描画間のセルを選択します。
‣ | Xsheet(Xシート)ビューで、右クリックしてDrawings(描画) > Create Empty Drawing(空白の描画を作成)を選択するか、Alt + Shift + Rを押します。 |
- Camera(カメラ)またはDrawing(描画)ビューで、新しいポーズを描きます。
- Timeline(タイムライン)またはXsheet(Xシート)ビューで、新しいセルを選択して、新しい描画ごとに前のステップを繰り返します。
- Timeline(タイムライン)ビューで、Enable/Disable All(すべてを有効化/無効化)およびSolo(単独)ボタンを使用して、再生中に表示したくないレイヤーをオフにします。
- 再生をループするには、赤い再生ヘッドを希望の開始フレームまで動かして、Timeline(タイムライン)ツールバーのStart(開始)ボタンをクリックします。再生ヘッドを再生の最終フレームまで動かして、Stop(停止)ボタンをクリックします。
- Playback(プレイバック)ツールバーで、Loop(ループ)ボタンをクリックして再生を開始します。
- Playback(プレイバック)ツールバーで、Play(再生)ボタンをクリックしてアニメーションを開始します。
クリーンアップ
ラフアニメーションが完成したら、次はクリーンアップとインク入れです。このステップはトレースとも呼ばれ、 ラフアニメーションの上でクリアな実線をトレースして、開いているゾーンを閉じる作業です。ペーパーレス作画では、この作業はインク&ペイントの前の最終ステップです。
清書を描くには、新たなレイヤーを追加する必要があります。これは、アニメーションディスクで紙を1枚追加してラフをトレースする作業にあたります。この手法を用いることで、ラフと清書をそのまま保持することができます。ラフレイヤーは、無効化さえしてしまえばシーンに表示されることはありません。
Drawing(描画)ビューでアニメーションをトレースしたい場合は、ライトテーブルをオンにしてプロジェクトのレイヤーをすべて表示することができます。
- Timeline(タイムライン)ビューでAdd Drawing Layer(描画レイヤーを追加)ボタンをクリックするかCtrl + R (Windows/Linux)または⌘ + R (Mac OS X)を押します。
Add Drawing Layer(描画レイヤーを追加)ウィンドウが開きます。
- Name(名前)フィールドで、新規レイヤーに名前をつけます。
- 次のいずれかを行います。
‣ | Add(追加)をクリックして1層目のレイヤーを追加し、ウィンドウは開いたままでさらにレイヤーを追加します。 |
‣ | Add and Close(追加して閉じる)を選択し、新規レイヤーを追加してウィンドウを閉じます。 |
新規描画レイヤーがTimeline(タイムライン)ビューに追加されます。
- Timeline(タイムライン)ビューで、ラフアニメーションが含まれるレイヤーのLock(ロック)アイコンをクリックして、Camera(カメラ)ビューでレイヤーが選択されないようにします。
- Timeline(タイムライン)またはXsheet(Xシート)ビューで、ラフアニメーションの最初のキー描画に対応する新規レイヤーのセルを選択します。
- Tools(ツール)ツールバーでPencil(鉛筆)ツールなどの描画ツールを選択します。
- Colour(カラー)ビューで、アニメーションのトレースに使用する色を選択します。黒などの暗くて目立つ色を選んで、ラフアニメーションに使われている薄い色との対比が際立つようにしましょう。
- Camera(カメラ)またはDrawing(描画)ビューで、最初のキー描画のトレースを開始します。
- 他のレイヤーが邪魔になる場合は、Timeline (タイムライン)ビューで一時的に無効化することで、ラフアニメーションとクリーンアップレイヤーのみをCamera(カメラ)ビューに表示することができます。
- Tools(ツール)ツールバーでEnable Onion Skin(オニオンスキンを有効化)ボタンをクリックします。
- Onion Skinning by Drawing(描画でオニオンスキン)オプションを使用していない場合は、Timeline(タイムライン)ビューでオニオンスキン範囲を拡張します。そうでなければCamera(カメラ)またはDrawing(描画)ビューのツールバーでOnion Skin Add One Previous Drawing(オニオンスキンで前の描画を1枚追加)とOnion Skin Add One Next Drawing(オニオンスキンで次の描画を1枚追加)ボタンを使用して、オニオンスキン表示に描画を追加します。
- 描画ごとに前のステップを繰り返します。