チャプター10: カットアウトキャラクターの構築方法

パペットをブレークダウンするには、さまざまなテクニックがあります。このセクションでは、最も一般的でシンプルな手法のひとつを紹介します。最初にキャラクターのブレークダウンカットアウトアニメーションにおけるブレークダウンとは、キャラクターをピースに分解して、関節を持ったパペットを作成するアクションです。キャラクターを分解するために、アーティストはキャラクターのモデルから手や腕といったパーツをカットして、別々のレイヤーにペーストします。次に関節が固定され、ピボットが設定されます。 セルアニメーションにおけるブレークダウンは、一般的に2つのキーポーズ間にあるアニメーションポーズです。キーポーズとはアニメーションのメインポーズです。ブレークダウンは補助的ポーズとして、動きと回転カーブの描写に役立ちます(通常アークと呼ばれます)。を行う際は、本書の指示に従ってHarmonyの仕組みを理解しましょう。Harmonyの基本的な機能とコマンドについて理解してしまえば、自分なりのテクニックを編み出して作品の制作に応用できるようになります。

ピースの描画

ここに紹介するのは、モデルをトレースするための主なブレークダウン手法です。

ペグの追加

描画レイヤーには、後からキーフレームを追加することでピースの位置修正を可能にするパスレイヤーとなる親ペグを追加することを推奨します。必須ではありませんが、描画とキーフレームを別にしておくと便利です。

レイヤーを親にする

Harmonyでは、活用できるテクニックも増えたリギングが、新たな次元へと進化を遂げています。リンクしたストラクチャーをレイヤー間に構築することで、お互いの内部にあるピースをカプセル化することなく、階層を作成できるのです。

腕と脚に階層を作成して、身体から分離させておきましょう。これにより身体全体に影響を与えることなく胴体を拡大縮小したり、スキューさせたりできるため、アニメーションの自由度が高まります。

マスターペグ

キャラクターをアニメーション化する際、シーンに合わせてリサイズや位置変更が必要な場合があります。キャラクターを縮小したり移動させたいときは、すべてのパペットを軌跡にフックする(取り付ける)と便利です。

パペットをペグセルアニメーションで、セルレイヤーが動く際にアクションを正確に登録するためのツール。より高度なパペットリギングを行うデジタルアニメーションでは、ペグレイヤーを使用することができます。ペグレイヤーは、描画を含まない軌跡レイヤーです。これはモーションパスで、使用してパス関節を追加することができます。後者にはインバースキネマティクスツールを使用することもできます。に取り付けると、異なるパーツやピースすべてに同じ操作を繰り返すことなく、一度に拡大縮小や位置移動を行うことが可能となります。位置情報は1つのレイヤーのみに保持されるため、アニメーションをより容易に修正およびコントロールできます。